『100日間拒絶されて学んだこと』ジャ ジャンTEDスーパープレゼンテーション

『100日間拒絶チャレンジ』又は『拒絶される恐怖を克服するための100日計画』という目標を掲げ、実際に行動に移したのが、アメリカに住むジャ ジアン(Jia Jiang)さんです。

彼は中国で生まれ、6歳の時にクラスの中で皆から拒絶される。という嫌な体験をしました。成人してからもそれがトラウマになっており、拒絶されることを恐れていました。そして、彼はそれを克服しようと思いました。どうやったら、拒絶されることを克服できるか? それで、彼は、『100日間拒絶チャレンジ』を始めます。そこから何が学べるか?を実際に実践してみたのです。 彼の体験は、私達にとても希望をくれる内容となっています!

 

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起業家 ジャ・ジャン

 

 

ジア・ジアン(Jia Jiang)さんのTEDトークです。(15分日本語字幕です)

 

私が6歳のとき、贈り物を受け取りました。

一年生の担任の先生が、素晴らしいアイデアを思いつき、先生は私達に贈り物を受け取るだけでなく、互いに褒め合う美徳を学ぶことも体験させたいと考えました。

そこで、先生は、クラスの生徒全員を教室の前のほうに移動させ、買っておいた全員分の贈り物を教室の隅に積み上げました。

そして、先生は言いました。

「ここに立って、お互いに褒めあいましょう!」と。褒められた人は、贈り物を取って席についてください。」

素晴らしいアイデアだと思いませんか?

問題なんて起きっこないです・・・(笑)

最初は、40人いました。

誰かの名前が呼ばれるたびに、私は心から応援しました。そして、残り20人となり・・10人となり・・5人となり・・3人が残りました。私はその中の一人でした。

そして、褒め言葉が止まりました。

その時点で、私は泣いていました。先生も慌て始めました・・

「この子たちに何か良いことを言ってあげる人はいないの?」

「誰もいないの? だったら贈り物を取って席に戻りなさい!」

来年は良い子にして、褒めてもらえるようになりなさい!」と・・(苦笑)

 

皆さん、私の話を聞いて、私がこのことをすごく良く覚えているのがおわかりでしょう!

でも、気まずい思いをしたのはさて、どっちでしょうか?

私か、先生か?

先生は、きっと気付いたはずです。

チーム作りのために行った自分の行為が、6歳児を公開処刑する羽目になったとはね・・(笑)答える要素なしにです。

テレビで誰かがこき下ろされるのを見ますよね? それは面白いです。その日の出来事に愉快な要素は皆無でした。

それが私の一面をなしており、そして私は死んでも同じ目には二度とあいたくない・・・

二度と公の場で、拒絶されたくない!と思いました。それが一面です。

 

それでは、8年ほど早送りしましょう。

ビル・ゲイツが、私の住んでいた北京にやってきました。そしてスピーチをしました。私は彼のメッセージを聞き、この人物に惚れ込んでしまいました。

私は、やった! やっと夢が出来た!と思いました。

その夜、私は家族に手紙を書いて伝えました。

「25歳までに世界一大きな会社を作って、マイクロソフトを買収する!」と。(笑)

世界征服という考えに、私はすっかり取り憑かれました。

作り話ではなく、実際に手紙も書きました。これがその手紙です。(笑) 全部読まなくていいですよ・・ひどい字だし・・

キーワードをマークしたので理解していただけるかと思いますが・・

 

だから、それが、私のもう一つの面です。

世界征服を企てる者です。

 

それから、2年後、アメリカに来る機会が与えられ、私はそれに飛びつきました。だってそこは、ビル・ゲイツの住む国ですからね!

私は、それを自分の起業家人生の始まりだと思っていました。

 

それから、さらに14年早送りして・・

私は30歳になっていました。私は、そんな会社を築き上げてはいなくて、起業すらしていませんでした。

実際には、マーケティング・マネージャーとして、フォーチュン500企業で働いていました。私は行き詰まりを感じ、悶々としていました。

なぜでしょう?

14歳で、この手紙を書いた人物は、どこへいってしまったのでしょうか?

やってみようとしなかったからではありません!

新しいアイデアが浮かぶたびに・・ 新しいことをやってみたいと思うたびに・・

また職場のおいても、提案がしたいと思った時、グループの人たちの前で発言したいと思った時、

常に葛藤を感じていました。

 

14歳の私と、6歳の私との間の葛藤です。

 

一人の私が、世界征服を望み、世界を変えたいという考え・・

そして、もう一人の私が、拒絶に恐れをなすのです。

そして、その度に、6歳の私が勝つのでした。

 

そして、自分の会社を始めた後も、この恐怖心はついて回りました・・

私が自分の会社を始めたのは、30歳のときでした。

ビル・ゲイツになりたければ、遅かれ早かれ、始めなくてはなりません。

 

起業したとき、投資を受けられるチャンスが巡ってきました。しかし、却下されました。

拒絶されて、私は傷つきました。あまりにも傷が大きくて、即座に止めたくなりました。

でも、そこで、こう思いました。

「1回出資を断られたくらいで、ビル・ゲイツは諦めようと思ったか?成功した起業家で、こんなことでやめた人がいたか?そんなはずはない!」

 

ここで、パッとひらめいたんです。

自分には、もっと良い会社が作れるし、もっと良いチームや製品だって作れるけど、一つ確かなことがある!

自分は、もっと良いリーダーになる必要がある! もっと良い人間になる必要がある!

これ以上、自分の人生を6歳児の自分に振り回される訳にはいかない!! 6歳の自分に退場を願わなくてはなりません。

そこで、私は、インターネットに助言を求めました。グーグルは私の友達です。

 

 

私が検索したのは、

「拒絶への恐怖を克服する方法」でした。

 

ヒットしたのは、沢山の心理学の記事で、恐怖心や苦痛の原因について書かれていました。それから、沢山のノー天気でスピリチュアルな記事もヒットし、

「拒絶を個人的に受け取らず、乗り越えなさい!」と書かれていました。

言われなくったって分かります。(笑)

でも、だったら何故それほど怖いのでしょうか?

 

 

それから、偶然このサイトを見つけました。題して、「拒絶セラピー・ドットコム」

rejectiontherapy.com

 

『拒絶セラピー』は、カナダ人起業家のジェイソン・コームリーが発明したゲームです。。

基本的なアイデアは、30日間、出かけていって、自ら拒絶を求め、毎日、何かで拒絶されることを通じて、最終的には拒絶の痛みに対する免疫をつけていく!というものです。

 

 

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そのアイデアが、気に入りました!

「そうだ!これをやってみよう!100日間、拒絶される気分を味わってみせる!」

拒絶されるネタを考え出し、動画ブログを作りました。

これが、私のやったことです。

ブログの体裁はこんな感じで・・

 

一日目は・・

「初対面の人から100ドル借りる」

それは、こんな感じでした。

階下に行くと、体格の良い男性がデスクにいるのが見えました。警備員のような格好です。私は彼に近づいていきました。

歩いていただけですが、人生で一番長い道のりでした・・ 首元で後ろ髪が逆立ち、汗が出て、心臓がバクバクしました。たどり着くと、言いました。

「こんにちわ。100ドル貸してもらえませんか?」

すると、彼は見上げて

「まさか!」と言います。

「なんでまた?」

で、私は言いました。

「ダメですか?ならいいです。」

回れ右して、逃げ出しました。(観客は爆笑)

ものすごく恥ずかしかったです。

でも、自分の姿を動画に撮っていたので、その夜、拒絶されている自分の姿を見ました。

自分の恐怖感の大きさが、わかりました。

まるで映画『シックス・センス』に出てくる あの子供です。

「死んだ人が見えるんだ」みたいな・・

でも、それから相手の男性を見ると、別に威圧的ではありません。彼は、太めの感じが良い人でした。しかも、彼は、「なんで?」って聞いてくれたんです。

つまり、私に説明の機会をくれたわけです。私は色々言えたはずなのに、説明することも、交渉することだってできたのに・・何もしませんでした。やったのは、逃げることだだけです。

「すげぇ、自分の人生の縮図みたいだ!」と思いました。

ちょっとでも拒絶されそうだと感じるたびに、私は、速攻で逃げていたんです。で、どうしたと思います?

次の日は、何が起きても、もう逃げない!と決めました。

 

2日目、

「ハンバーガーの無料のお代わりをリクエストする」

ハンバーガー店に行った時のことです。お昼のごはんを食べ終えると、カウンターへ行ってこう言いました。

「ハンバーガーの無料のお代わりをお願いできますか?」(笑)

 

店員は、困惑して、

「ハンバーガーの無料のお代わりって?」

「ドリンクのお代わり無料のハンバーガー版みないなやつです。」と言うと

店員は、

「すいませんが、バーガーの無料お代わりはやっていません。」(笑)

拒絶されて、いつもなら逃げ出す場面ですが、私はとどまりました。そして、言いました。

「ここのバーガーが大好きだし、お店も大好きだけど、ハンバーガーに無料お代わりがあったら、もっと好きになるんだけど。」

すると店員が言いました。

「では、店長に伝えておきます。実現されるかもしれませんが、今日はお出しできません。」

で、私はそこを立ち去りました。

ちなみに、ハンバーガーの無料お代わりが実現したとは思いません。お店は元のままでしょう。

 

でも、私が最初に感じた、生きるか死ぬかみたいな危機感は、すっかりありませんでした。

そこにとどまって話し続け、逃げるのをやめただけです。

私は、思いました。「おお凄い!もう教訓が得られた!」 いいね~!と。

 

そして3日目

「オリンピックのドーナツを買う」

ここで、私の人生がひっくり返りました。

クリスピー・クリームのお店に行きました。ドーナツ屋さんで、主にアメリカの南東部にあるチェーン店です。ここにも何店舗かあるはずです。

お店に入って言いました。

「五輪マークの形をしたドーナツが欲しいんですが・・つまり 5つのドーナツを繋げたものです・・」

そんなの取り合うわけない!と皆さんは思うでしょ?

ところが、そのドーナツ屋さんは、私の言うことを真剣に受け止めたんです。

紙を取り出して、色と輪っかを書き出し、

「どうしたら、これを作れるかしら?」と・・

そして15分後、

五輪の形をしたドーナツの箱を持って出てきたんです。私はとても感動しました!!にわかには信じられませんでした。

このとき、動画はユーチューブで500万回以上見られました。世界中のみんなも信じられなかったんです。(笑)

これがきっかけで、私は新聞に載り、トークショーなどにも出演し、有名になりました。

沢山の人からメールをもらうようになりました。

「素晴らしい活動ですね!」と。

でも、私には、名声にも悪名にも関心がありません。

私が心から望んでいたのは、学ぶこと。そして、自分を変えることでした。

 

そこで、私は100日間拒絶チャレンジの残された期間を活動の場に、この調査プロジェクトに変更しました。

自分に何が学べるのかを知りたかったのです。そして、私は多くのことを学びました。とても沢山の秘訣を発見しました。

 

例えば、一旦断られても、逃げ出さなければ、「いいえ」を、「はい」へと覆せる可能性も出てきて、そのための魔法の言葉は、「なんで」だということ。

ある日、花を手に知らない人の家へ行き、ドアをノックして言いました。

「ねえ、お宅の裏庭にこの花を植えてもいいですか?」

相手は、「ダメです」と言いました。でも、その人が行ってしまう前に、訪ねました。

「あの、理由を聞かせてもらえます?」

すると、「うちには犬がいて、裏庭に何を植えても全部掘り返してしまうので、あなたのお花を無駄にしたくはないんです。この路地の向こうに住んでいるコニーに聞いてみてはどう?彼女は花が大好きですから。」

言われた通りにしました。路地を渡ってコニーの家をノックしました。そうしたら、コニーはとても喜んでくれました。そして、30分後、コニーの裏庭には花が植えられました!

 

もし、最初の拒絶でこの場所を去っていたら、多分、こう思っていたでしょう。この人が断ったのは、私を信用していなくて、私を変な人だと思ったからだとか、身なりのせいで、印象が悪かったからだとか、実際はそんなことではなく、私の提案が、相手の希望とマッチしなかっただけですしかも、相手は私を信用して紹介までしてくれました。

セールス用語でいうと、私は紹介を顧客に変えたんです!

 

それから、別のときには、あることを口にすることで、承諾の可能性がずっと広がると学びました。

例えば、ある日、私はスターバックスへ行き、店長に聞きました。

「すみません、スターバックスの挨拶係にしてもらえませんか?」

「スターバックスの挨拶係って何のことですか?」

「ウォールマートの入り口で挨拶している人がいますよね?」

店に入る客に、「こんにちわ」って挨拶する係の人・・ 基本的には万引を防止するための係ですけど・・

スターバックスの客にも、ウォールマートの体験を提供したいんです。」(笑)

まぁ、あまり良いアイデアか分かりませんが・・・

というか、実際かなりひどいアイデアです・・・(笑)

それで、彼は言いました。「うーん」

こんな表情で・・ 彼はエリックっていうんですが、迷った様子で聞いていました。

「どうかな」と。

そこで、私は訊きました。

「変ですかね?」

すると、「確かに変だね」と。

でも、そう言った途端、エリックの態度ががらりと変わりました。

まるで、疑いの心を全て振り払ったような感じでした。

「いいですよ。やっても! ただ、変になりすぎないでね!」と。(笑)

その後、一時間、私はスターバックスの挨拶係をやりました。来店するお客さん全員に「こんにちわ!」と言ってクリスマスの乾杯をしたんです。

ちなみに、皆さんの経歴がどうであれ、挨拶係はオススメしません!(笑)

本当に退屈な仕事でした。

でも、その時、「変ですか?」と聞いたから、これが実現したのだと気づきました。私は、彼が抱いていた懐疑心を言葉にしたんです。

「変ですか?」と口にしたことが、私は変でないことを示していました。つまり、私が、挨拶係なんて変だと彼と同じように思っていた、ということです。

 

そして、繰り返し私が学んだのは、相手が抱きそうな疑念を聞かれる前に口にすれば、信頼を得られるということです。承諾してもらえる確率が上がるんです。

それから、ただ聞いてみるだけで夢の実現につながることも、私は学びました。

 

私の家は、4代にわたる教師の家系です。

祖母がいつもこう言ってました。

「ジャ(彼の名前)、何でもやりたいことをやりなさい!だけど、先生になってくれたら最高だけどね。」

私は起業家になりたかったので、教師にはなりませんでした。でも、何かを実際に教えることは、いつも私の夢でした。そこで、思いました。

「大学で授業を教えさせて!と頼んでみたらどうだろう?」

当時、オースティンに住んでいたので、テキサス大学オースティン校に行き、教授経ちのドアをノックして尋ねました。

「あなたの授業で教えてもいいですか?」

最初の2回は、良い返事はもらえませんでした。でも、逃げずに続けると、3度目の正直で、教授がとても感心してくれました。

「そんなこと言ってきた人間は初めてだよ」と。

私は、パワーポイントで、授業内容を用意していました。教授が言いました。「ほう、これは使えるね。」

どうかね、2ヶ月後にもう一度来たら、君をカリキュラムに組み込んでおくから。」

そして、2ヶ月後、私は授業で教えていました。

授業を終えて外に出る時、私は泣いていました。なぜなら、こう思ったからです。

「ただ聞いてみるだけで、一生の夢を叶えることができた」と。

 

以前は、、教えるためには、何か達成していなければと思っていました。すごい起業家になるとか、博士号を取るとか・・ でも実際は、ただ聞いてみるだけで、教えることができたんです。

 

そして、授業で、私はキング牧師の言葉を引用していました。というのも、調査の中で気付いたことですが、本当の意味で世界を変えた人たち・・私達の生き方や考え方を変えた人たちは

最初は、一度ならず暴力的な拒絶に遭っていました。キング牧師やガンジー、マンデラのような人たち、イエス・キリストもそうです。

これらの人たちは、

拒絶によって自分の可能性を限定することなく、拒絶に対する自分の反応の仕方で、自分の道を決定していきました。

拒絶に向き合ったんです。

 

このような偉大な人たちにならずとも、拒絶について学ぶことはできます。

私の場合は、拒絶が呪縛であり、恐怖の対象でした。逃げ回ることで、ずっと拒絶に苛まれていました。

それから、拒絶に向き合い始め、拒絶を人生最大の授かりものに変えたんです。

私は、拒絶をチャンスに変える方法を人に教え始めました。

ブログや講演や、最近出版した本を使い、そのための技術まで開発して、拒絶への恐怖心を克服する手助けをしています。

 

人生で拒絶を経験したら、次に壁にぶつかり、失敗に直面したら、可能性について考えてみてください。

逃げないでください。

ただ向き合うだけで、賜物に変わるかもしれません。

ありがとうございました!

 

以上がプレゼンテーションでした。

 

 

まとめ

 

拒絶される恐怖に立ち向かい、ジャ・ジャンさんは、絶望を希望に変えていきました。

やはり、自分の苦手なことから逃げていては、自分を変えることは出来ませんね。

苦手に立ち向かうことが大切です。

 

大きな苦手も、何が苦手なのか少しづつ紐解いていき、少しづつステップを踏むことです。

乗り越えてしまえば、あ~なんだ、こういうことなんだ!と希望がきっと見えてきます。

 

苦手は、おそらく、自分に果たされた試練であり、自分の進む道なんでしょうね。

ジャ・ジャンさんの話は、とてもわかり易く、私にも希望を与えてくれました。

よし!頑張って見よう!というエネルギーを与えてくれました。

ありがとうございます!

 

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